Case007
アネストホールディングスAnest HD
5法人・7事業を、一本の物差しで貫く。
株式会社Anest(Anestホールディングス)/グループCI策定/2025
Anest Holdings - Group CI手は尽くした。
芯だけが、なかった。
最初の一手は、会計だった。次に、評価制度。10社に問い合わせ、経営者に聞いて回り、足りないものを、埋めて埋めて、走り回った。それでも、芯は定まらない。
「結局、自分自身を整理しないと、周りも迷わせるし、意思決定もブレる」。手を尽くした先で園田さんがたどり着いたのは、いちばん奥の一本、「自分たちは、何者か」だった。
- クライアント
- 株式会社Anest(Anestホールディングス)
- 規模
- 5法人・7事業、グループ全体で約70名
- 期間
- 2025年6月〜12月(約6か月)
- 体制
- UBUNE 2名(設計・ディレクション:遠藤/コピー)、代表・役員
- 進め方
- 法人ごとの個別ヒアリング、代表の履歴を掘る対話の反復、役員参加型ワークショップ
ばらばらだった4つと、そろえた一本の物差し
Before - 依頼のとき、ばらばらだった4つ
- 依頼は、一事業のCI制作
- 代表本人が「何をやっている会社か」を説明できない
- 意思決定がぶれ、評価の物差しがない
- 事業どうしがばらけている
The ruler - そろえた一本の物差し
人を守るなら、どちらのほうが守れるのか
After - 半年後に代表が語った変化
- この物差しで判断できる。机に貼って毎日使っている
- 会議で「その判断は理念に反していないか」という会話が出るようになった
- 役員が、社長を諫められるようになった
Scope設計の範囲
事業から、空間・サインまで。6つの層のうち、この事例で設計した層を濃く示しています。手がけた層は、すべて一人のプロデューサー兼ディレクターが通しています。
- Space空間・サイン手がけていない
- WebWeb手がけていない
- Tools印刷物・ツール手がけていない
- Logoロゴ手がけていない
- Words理念・言葉会社の目指す姿(大きなWHY)、働く人の行動規範4か条(小さなWHY)、個別事業への展開(ハウスドッグ)
- Business事業手がけていない
Business Producer / Creative Director - 遠藤 信広
Deliverables成果物と声
目指す姿・行動規範・事業への展開と、代表の声。うまくいかなかった点や、言い切れない点も残しています。
Deliverable 01 - 会社はこうありたい
永遠に、絶対に、
人を守る会社
「心の貧困」を、イヤというほど見てきた。嘘つくこと。奪うこと。無関心。孤独。余裕のない時代だ、なんて時代のせいにしてもいられない。現実問題、そんな会社はうまくいかない。続かない。
お金はもちろん大切。それは身にしみてわかっている。でも、本当にめぐっていくのは、思いやり。大なり小なり誰もが持っている思いやりの矢印を、自分だけでなく他人に向けることができれば、そして、そんな人を増やすことができれば、心の貧困はなくしていける。
100年先、300年先まで、人を大事にして、人を守り続ける。そのために必要なことは全部やる。きれいごとかもしれない。理想論かもしれない。でも、本気で信じて、必死に泥臭くやっていく。それが、この会社のありたい姿です。
Deliverable 02 - 仲間はこうあるべき
- ①
親や友人に誇れる仕事をする。
逃げない、ごまかさない、嘘つかない。これができる会社って実は少ない。お客さんや仲間の役に立つと信じられることだけを仕事にすれば、自ずと必要とされる会社になり、親や友人にも紹介したくなる。
- ②
お金は大切。思いやりが本質。
稼いでいるから偉いのではなく、お客さんを喜ばせているから偉い。そのうえで、お金は自信をもってキッチリいただく。思いやりは必ずめぐる。みんながニコニコになれる会社はつぶれない。
- ③
それは相手のためになるのか?
その場しのぎの優しさが、相手から未来を奪うこともある。今のためより、未来のためになるのが、本当の思いやり。「魚を与える」より「魚の釣り方を教える」方向で。
- ④
山分け主義で、積み上げ主義。
山分け主義は、敵よりも仲間が勝手に増えていく仕組み。積み上げ主義は、今の行動がよりよい未来につながる仕組み。「今、自分だけ」より「長く、みんなで」の道を会社として選択する。
目指す姿(大きなWHY)を実現するための行動規範(小さなWHY×4)、という二層の構造にしています。既存のフレーム(ビジョン・ミッション・バリューなど)に寄せず、呼び名も自分たちの言葉で設計しました。
Deliverable 03 - グループCIを、事業の言葉へ翻訳する
- お客様の未来を守る
- 適正価格と適正品質を守る
- 職人と現場を守る
- 約束を守る
戸建て事業「ハウスドッグ」で検証した一例です。グループCIに事業コンセプトを掛け合わせ、外へ発信・約束できる体系へ。全体と個別の両方を見る経営層には筋が通り、現場にもグループの考え方がしみこむ構造にしています。
悩みが100個あっても、しっかりした物差しが一本あれば、「これに当てはめたら、AかBか、判断できませんか」と、すっと整理できる。
意思決定の場面でも、たとえば“数字だけ”で決めてしまいそうなときに、「その判断は、理念に反していないか」と、別の視点が自然に入るようになった。以前なら、なかった会話です。
役員が、社長を諫められるようになった。これも、大きな変化だと思います。
いい買い物をした、と本当に思っていて、後悔は全くしていない。もし過去に戻れて、「今の自分の状態で、もう一度これを頼むか」と聞かれても、迷いなく、もう一度頼むと思います。
株式会社Anest 代表取締役 園田 裕之 様(インタビューより)
事例を判断材料として使っていただけるように、うまくいかなかった点や、言い切れない点も残しておきます。
- 効果は切り分けられない同時期に外部の管理制度が導入されており、どちらの効果かは切り分けられません。代表ご本人も「正直、切り分けられない」と話しています。
- 納品が1か月遅れた9月末、定義がずれ始めたため、進行を一度止めて提案をゼロから作り直しました。結果、納品は目標より1か月ほど遅れました(発表には間に合っています)。
- 順番への疑問代表からは「いちばん悩んでいた会社一社に絞って相談したほうが、よかったのかもしれない」という振り返りもありました。
- まだ足りないもの理念が一本あっても解釈の揺れは残るため、カルチャーデックのような“参考書”が欲しい、という声をいただいています。
- 評価の偏り取材は自分たちで行っているため、評価が肯定側に偏っている可能性があります。
Specifications制作物と仕様
- 会社の目指す姿
- 「永遠に、絶対に、人を守る会社。」+なぜ大切か(会社はこうありたい)
- 働く人の行動規範
- 4か条+それぞれのなぜ(仲間はこうあるべき)
- 理念体系の構造
- 大きなWHY(目指す姿)→ 小さなWHY(行動規範)の二層
- 呼び名の設計
- 既存の型(ビジョン・ミッション・バリューなど)に寄せず、自分たちの言葉で命名
- 個別事業への展開
- ハウスドッグ=「戸建ての管理会社」のビジョン・ミッション・バリューとコンセプト(活用イメージ)
- 進め方
- 役員参加型ワークショップ/各社への個別ヒアリング/CIコピー(企業理念体系)
Team & roles体制
- Business Producer
- 遠藤 信広
- Creative Director
- 遠藤 信広
- Copywriter
- 鈴木 拓磨
Contact本来性を、
響かせる。
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